洋書は、何のために読むものなのか?

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情報を得ることだけが目的なら、洋書は読まなくていい

※この記事は「ビジネス洋書」に特化して書いていきますが、たとえ「ビジネス」に興味がない方でも、「洋書を読むときに意識すること」という視点でこの記事を読んで頂けたら、何かしらの気づきが得られるはずです。

最近は少し熱が収まってきましたが、以前の僕はビジネス洋書に相当ハマっていて、けっこうな冊数を読み込みました。

ただ、これだけ情報が溢れている今日においては、「情報(=コンテンツ)そのもの」にはそれほどの価値がなく、その気になればほとんどの情報をネット検索で手に入れることができます。

例に漏れず、ビジネス洋書だってそうです。

基本的に、ビジネス洋書に書いてあることは「別に洋書じゃなくても、日本のビジネス書を読めば書いてある」場合がほとんどなのです。

学びの最大の敵

例えば、とあるビジネス洋書に次のフレーズがあります。

Anything you write should be aligned with a larger business goal―even an individual blog post.

「あなたが書くものはどんなものであっても、ビジネス上のより大きな目標に沿う(=その実現に貢献する)ものであるべきです。たとえそれが単なるブログ記事だとしても。」

おそらく知識としてはみんな知っている内容です。

要するに「自分がアウトプットするコンテンツに明確な意図をもたせましょう」という意味です。

こんな基本的なことは言われなくても分かってるよという感じですよね。

でも、これが危ないのです。

「言われなくても分かっているよ」という言葉は、表現を変えると「自分はすでに知っている」という意味になります。

The greatest enemy of learning is thinking that you already know.「学びの最大の敵は、自分はすでに知っていると思うこと。」

という言葉がある通り、「自分はすでに知っている」と思っている限りは、「本来学べること」を「学べない」可能性が出てきてしまうわけです。

これを防ぐための方法が「違った刺激を脳に与える」ということだと僕は思っています。

違う言葉で読むと、刺激が違う

例えば僕が日本語の本を読んでいて、「あなたが書くものはどんなものであっても、ビジネス上のより大きな目標に沿う(=その実現に貢献する)ものであるべきです。たとえそれが単なるブログ記事だとしても。」という言葉に出会ったとしたら、おそらく「そんなの知ってるよ」と流してしまいそうな気がします。

けれども、ビジネス洋書を読んでいて、「Anything you write should be aligned with a larger business goal―even an individual blog post.」という言葉に出会ったとしたら、なんだか脳の違う部分に刺激が来る感覚があるのです。

その刺激は質問を想起します。

「僕のブログ記事は、僕が達成したい目標に『aligned with』しているのだろうか?」と。

どんな分野でもそうだと思いますが、大きな結果を残す人は「誰でも知っているような当たり前のことを、非常に丁寧にこなしている人」だと思います。

あなたの周りにいる「すごい人」を観察してみてください。

きっとその人は、特に変わったことはしていないはずです。陳腐な表現ですが「当たり前のことを当たり前にやっている」人がほとんどではないでしょうか?

もしかしたら自分は理解できていないかもしれない

大切なのは「もうそんなことは知ってるよ」という情報に出会ったときに「知っていると思ったけど、もしかしたら自分は理解できていないかもしれない」と気づける感性だと思います。

その感性を高めるために僕が実践しているのが「ビジネス洋書を読んで、いつもと違った刺激を脳に与えること」なのです。

これは別にビジネス洋書である必要はありません。

大事なのは「普段とは違う言葉でインプットする」ということです。

ときどき「親切に日本語で書かれている本があるんだから、わざわざ洋書読む必要ないでしょ~。」と言う人がいますが、確かにそれは「情報」を得るという目的においては正しいと言えます。

でも僕は、情報を得ること自体にはたいして価値を置いていません。

大事なのは「何かに気づくこと」です。

その気づきを促進するために、僕は海外コンテンツを学んでいるのです。

洋書は「刺激」を得るために読むものだと僕は思います。


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