日本人の英語シリーズ(マーク・ピーターセン)の感想&レビュー

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名著「日本人の英語」

この連休を活用してマーク・ピーターセン氏の「日本人の英語シリーズ」3冊を一気読みしました。

昔から「いつか読みたいなぁ」と思っていた本だったのですが、なかなか時間が取れなかったことに加え、岩波書店からの出版物なので、「難しそう」というイメージが先行し、手を出すのをためらっていたからです。

けれど、最近1つの問題意識が僕の頭を占めるようになってきて、「そろそろ読むか」と思うに至ったため、丸々2日間の時間を確保し、3冊を通読しました。

その問題意識とは、



「理屈で英語を学ぶには限界がある。さらに英語力を高めるためには、英語感覚を学ぶ必要があるのではないか?」



というものです。

例えば、英文法は、「英語を使っているネイティブスピーカーを観察し、その運用上のルールを抽出し、理屈で体系化したもの」ということができます。そのため、僕たち外国人が英語を学ぶうえで、英文法は非常にありがたい存在なのです。

けれども、やはり英語が言葉である以上、「理屈では説明しづらい部分」もたくさんあるわけです。

僕たち日本人が、日本語を感覚で使っているように、ネイティブも英語を感覚で使っています。

より自然に英語を運用できるようになるためには、ネイティブがもっている「英語感覚」を少しでも養う必要があるのではないか?これが僕の問題意識です。

見える世界がガラッと変わった

それで、手始めに今回「日本人の英語」シリーズを読んでみたわけですが、率直な感想は、「見える世界がガラッと変わった」ということです。

現時点では思い込みの域を出ませんが、明らかに自分の英語力の質が向上したように感じます。

では、具体的にどう向上したのか?

この問題に対する答えを、「日本人の英語シリーズを読むべき人」として、以下の3タイプの人々を挙げつつ解説を進めていくことによって、お伝えしていきたいと思います。

ちなみに、僕としては3冊全てを読んでほしいと思うのですが、それが難しければ、とりあえず「日本人の英語」だけで良いです。

「続・日本人の英語」と「実践・日本人の英語」はあくまでも「日本人の英語」をベースとした応用編であり、やはり難易度も上がるため、「自分自身の英語力」と「読書に充てられる時間」を考えながら、読むかどうかを決めて頂けたらと思います。

それでは、このシリーズを読むべき3タイプの人々は以下の方々です。



①:冠詞(aやthe)の使い方、前置詞(onやinやby)の使い方、関係詞(WhoやWhich)の使い方など、日本人が苦手とする文法項目を明確に理解し、根本的な英語力を上げたい人



②:日本人と欧米人の「びっくりするくらい違っている言葉感覚」を体感したい人



③:子どもじみていない、大人っぽい英語を使えるようになりたい人



それぞれ解説します。

①:冠詞(aやthe)の使い方、前置詞(onやinやby)の使い方、関係詞(WhoやWhich)の使い方など、日本人が苦手とする文法項目を明確に理解し、根本的な英語力を上げたい人

「名詞」や「動詞」の使い方に関しては、理解できている人が多いと思いますが、「冠詞(aやthe)」や「前置詞(onやinやby)」については苦手意識を持っている人が多いのではないでしょうか?

何を隠そう僕もそのうちの1人だったわけですが、例えば、なぜ曜日の前には「on」をつけて、「on Monday」などとするのに、なぜ月の前には「in」をつけて「in April」などと表現するのかを、正直理解できていませんでした。

しかしながら、本書を通して「inは立体的な接触(=中に入っていく感じ)」「onは平面的な接触(=表面でひっついている感じ)」というイメージを学ぶことによって、使い分けを理解することができました。「日本人の英語」の68ページに、

英語の感覚では、原則として1週間くらいの間隔が開いていないと、「中に入っている」を意味する “in” には期間が足りない。

と書いてあります。だから、1週間未満である「曜日」には「on」、1週間以上である「月」には「in」を使うわけですね。納得しました。

このような調子で、冠詞の使い方や関係詞の使い方を学ぶことができます。巷の文法書よりも、よほど分かりやすい解説がなされているので、各文法項目に対する理解が深まること請け合いです。(当然、文法への理解が深まれば、TOEICのスコアもアップします。)

②:日本人と欧米人の「びっくりするくらい違っている言葉感覚」を体感したい人

日本人と欧米人の「びっくりするくらい違っている言葉感覚」を体感したい人にも「日本人の英語」シリーズはおすすめです。

先ほどの話と関連しますが、ネイティブスピーカーと会話をすると、彼ら彼女らが「冠詞(aやthe) 」の使い方や「名詞の単数形/複数形」を、ものすごーく気にするのが実感できると思います。

僕自身がネイティブと会話していて最も指摘されることは、「そこは複数形にしろ」とか「ちゃんと『a』を入れろ」とかそういった内容です。「別にいいじゃん」と僕は思っていたのですが、「日本人の英語」を読んで、僕がネイティブに与えていた「苦痛」の大きさを理解するに至りました(笑)

言葉が違う以上、当然「感覚」も違っています。彼ら彼女らの言葉である英語を使わせてもらう以上、「英語感覚」を最低限身につけておくことが、ネイティブに対するマナーなのかもしれません。

日本語の感覚と、英語の感覚が大きく異なるのは、「冠詞(aやthe)の感覚」と「時制の感覚」そして「数の感覚」だと僕は思います。それぞれ少し掘り下げて説明します。

冠詞(aやthe)の感覚

まず「冠詞(aやthe)の感覚」についてですが、そもそも日本語には「冠詞」が存在しません。だからこそ、上記の僕の例のように、冠詞の使い方に対して充分な意識を向けることができず、ネイティブに指摘されるわけです。

でも、なぜネイティブはそこまで冠詞にこだわるのでしょうか?

その理由は、「a」や「the」のあるなしで全く違う意味になってしまい、一歩間違えると、人間関係を破壊しかねない重大な事態へ陥ってしまう恐れがあるからです。

例えば、「I ate  chicken yesterday.(昨日、私は鶏肉を食べた)」と言うべきところを、「I ate a chicken yesterday.(昨日、私は生きたニワトリを丸ごと食べた)」言ってしまった場合、相手から「この人は、気がおかしいのかもしれない・・・」と思われる可能性はかなり高いです。

これは極端な例かもしれませんが、こうしたすれ違いが至るところで起こっているとマーク・ピーターセン氏は言います。気をつけないといけませんね・・・。

時制の感覚

次に、「時制の感覚」についてです。

「日本人の英語」の中に、以下のような解説があります。(少し長いですが引用します。)

英語にとっては行動と状態の(the timing of the action or condition)がもっとも大事であるが、日本語にとっては行動と状態の完了の程度(the degree of completion of the action or condition)がもっとも大事なのである。具体的な例として、次の英語を考えてみよう。



Before I went to Beijing, I studied Chinese.(北京へいく前に、中国語を勉強しておいた。)

Before I go to Beijing, I am going to study Chinese.(北京へいく前に、中国語を勉強する予定である。)

After the storm had passed, all was quiet.(嵐が過ぎ去った後は、すべて静かであった。)

After the storm passes, all will be quiet.(嵐が過ぎ去った後は、すべて静かになるであろう。)



上の太字の英語をその和訳に比較すればわかるように、日本語では「行った前に」や「過ぎ去る後は」とは決して表現されず、「時」としての過去や現在は問題にされていないことがわかるであろう。」



                                                                                     「日本人の英語」100~101ページ

この言葉からも分かるように、英語に比べて日本語の「時制」の感覚は緩いと言えます。

英語は厳密に「時制」を区別します。「現在形」「現在進行形」「現在完了形」「過去形」「過去完了形」「未来系」「未来完了進行形」などなど・・・。時間軸のどの部分について表現するかによって、その表現方法は厳密に規定されているわけです。

これら1つ1つの時制を、いちいち上記のような文法用語を用いて覚えることは苦痛でしかありません。大事なのは感覚です。本書を読んで英語の感覚を養うことで、「時制」を「イメージ」で捉えられるようになり、英語への理解が深まります。

数の感覚

最後3つ目は、「数の感覚」です。数に対する意識も、日本人と欧米人は大きく異なっています。「実践 日本人の英語」に以下のような解説があります。

たとえば、「彼女はよく大学時代の恋人を思い出す」と英語で言いたいとしよう。日本語では誤解のしようがない文に見えるが、実は、これだけでは英語には訳せない。この日本語は、



①「大学時代の彼女の恋人」が1人しかいない場合

②「大学時代の彼女の恋人」が複数いて、そのすべてをよく思い出す場合

③「大学時代の彼女の恋人」が複数いて、そのうちの何人かをよく思い出す場合

④「大学時代の彼女の恋人」が複数いて、そのうちの1人をよく思い出す場合



という4つの場合を同時に含んでいるからである。

日本語表現ではどの場合であるかは曖昧のままでいいのだが、英語では逆に、曖昧な表現にしたくても、そもそもできない。英語ではそれぞれの場合において表現が変わってくるし、「複数の場合」を同時に含む英語表現がないのである。



                              「実践 日本人の英語」34ページ

ちなみに、➀~④のそれぞれの場合の英語表現は、



①She often recalls the boyfriend she had in college.

②She often recalls the boyfriends she had in college.

③She often recalls  boyfriends she had in college.

④She often recalls a boyfriend she had in college.



になるわけですが、こうした細かーい違いの感覚をいかに身につけることができるどうかが非常に重要なのですね。



以上の3点。



「冠詞(aやthe)の感覚」

「時制の感覚」

「数の感覚」



「日本人の英語」シリーズを読むことで、これらへの理解が深まります。

③:子どもじみていない、大人っぽい英語を使えるようになりたい人

だいぶ長くなってきました。もう少しなので頑張ってください。

「子どもじみていない、大人っぽい英語を使えるようになりたい人」も本シリーズを読むべきです。

マーク・ピーターセン氏は、「たとえ英語で学術論文を書くような日本人科学者でさえも、子どもっぽい英語を使う」というようなことを言っています。

例えば、「短い『ぶつ切り』の文を使っている」とか「強い因果関係があるわけでもないのに、接続詞の『so』を使って文をつないでいる」とか「『for example(例えば)』が条件反射的に文頭に置かれている」とか「日本語なら『など』を付けるところだからというので、『and so on』を条件反射的に付けている」などなど。なんだか完璧に僕自身にも当てはまる気がしますが、多くの日本人が書く英語は、この程度のものだそうです。

ただ、さすがはピーターセン氏。ただ問題点をあげつらうだけではなく、きっちりと「大人の英文にするための3つの『小ワザ』」を読者に伝授することで、解決策を提示しています。「批判したらなら、代替案を出す」欧米人はこの習慣が身体に刷り込まれているので、すごいなぁと思います。

ちなみに、3つの「小ワザ」とは・・・、とここまで言ってしまうとネタバレになるので、もし興味があれば、「実践 日本人の英語」に載っているので見てみてください。

以上の3タイプの方々。おさらいすると、以下の通りです。



①:冠詞(aやthe)の使い方、前置詞(onやinやby)の使い方、関係詞(WhoやWhich)の使い方など、日本人が苦手とする文法項目を明確に理解し、根本的な英語力を上げたい人

②:日本人と欧米人の「びっくりするくらい違っている言葉感覚」を体感したい人

③:子どもじみていない、大人っぽい英語を使えるようになりたい人



もしあなたが、これらのいずれかに当てはまるなら、「日本人の英語」シリーズを心からおすすめします。

「日本人の英語」シリーズを学べば、間違いなく英語への抵抗感が減り、あなたの英語感覚が磨かれます。英語感覚が磨かれるということは、より自然に英語が使えるようになるということです。

「日本人の英語」シリーズの最大の衝撃

ここまでで色々とお話ししてきましたが、何と言っても「日本人の英語」シリーズにおける最大の衝撃は、マーク・ピーターセンというアメリカ人のおじさん(おじいさん?)が、普通に日本語で本を書いているという点です。しかも、その文章がユーモアに富んでいておもしろい。明らかに普通の日本人よりも日本語運用能力が高いです。

なぜ彼はそのレベルにまで達することができたのか?

その答えは、彼の次の言葉から浮かび上がってきます。

日本人の優れたエッセイなどを読んだあとに自分の書いた日本語を読むと、どことなく不自然に感じる。その先に進みたいものだが、それにはやはりたくさん読んで、たくさん書くしかないのだろう。

                             

                             「実践 日本人の英語」224ページ

やはり大事なのは量をこなすこと。量をこなすことで質が高まる。これはどんな分野においても変わらない原則です。

マーク・ピーターセンという、アメリカ生まれアメリカ育ちのおじさんが、これほど高度な日本語を操っている。その背後には、僕たちが想像さえできないような激闘があったはずです。それに比べたら、TOEICで800点なり900点なりを取ることくらい、簡単だと言ってしまってもいいのではないでしょうか?それくらいの努力で音(ね)を上げていたら、ピーターセンさんに笑われてしまいますね。

英語学習で挫折しそうになったら、ぜひピーターセン氏の顔を思い浮かべて、「挫折禁止!!」と自分に言い聞かせて参りましょう。


ピーターセン氏

ピーターセン氏


最後に1つ注意ですが、「日本人の英語」シリーズは、最低限の英文法知識がないと、読み進めるのに苦労するかもしれません。

それでもやはり、挑戦する価値があるシリーズだと思います。

難しい本をウンウン唸りながら読破する。

そうした努力の積み重ねこそが、自分の才能やらポテンシャルを開花させる鍵なのだと僕は思っています。



「日本人の英語」、おすすめです。



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