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英語学習者にとってのエポックメイキング本
この「英語上達完全マップ」が発売されたのは2005年です。今は2016年ですので、発売からすでに10年以上が経過していることになります。実は僕はこの本を、それこそ発売されて間もない頃に読んだことがあります。
「これは、すごい!自分も英語ができるようになりそうだ!」と感じたことだけはよく覚えています。英語初級者がどのような道筋を通れば英語中級者、そして英語上級者になれるのかを、筆者独自の経験に基づきつつも、明確に一般化したという意味で、英語学習本におけるエポックメイキングとなった1冊だと僕は思っています。
事実、僕が「音読」に重きを置くようになったのはこの本の影響が大きいですし、「基礎力をとにかく高めましょう」とくりかえし主張しているのもこの本の影響が大きいです。
そんな「英語上達完全マップ」を久しぶりに読み直してみました。読み直した目的は以下の2つです。
①もう一度初心に戻って自分の現在のレベルおよび今後学習計画を見直すため。
②ここ最近抱えている問題意識に対する答えを与えてもらえるように感じたため。
これら2つです。
①については僕の頭の中で完結してしまうものなので言及する必要はないと思います。しかし、②の問題意識については、このブログ上でシェアすることであなたのお役にも立てるかなと思います。なので、この記事では、本の内容を紹介しつつ、②の問題意識についても考えていきたいと思います。
僕の問題意識とは?
僕が抱いている問題意識とは、
TOEICをサクッと卒業する(=自分の目標スコアを達成する)ためには、TOEICのための学習だけにフォーカスすべきか?もしくはTOEICに特化せず、英語力高めるというスタンスで学習したほうが結果として卒業スピードが早まるのか?
というものです。
今までの僕の主張は前者でした。「TOEICを卒業するためには、とにかくTOEICに特化して短期集中で学習すべき」だと主張してきました。
ただ最近、「そうとも言い切れないのかなぁ・・・」と感じているのです。なぜなら、「TOEICの勉強ばっかりやっていると明らかに飽きてきてモチベーションが下がる」という悩みを何人もの方々から聞く機会があったからです。飽きている人に「もっと頑張れ」という言葉は酷ですからね・・・。
でも、僕自身はもともとビジネスというテーマが好きだったので、TOEICに対して飽きるということがほとんどありませんでした。そのため、自分の経験からアドバイスすることは難しい・・・。
そ・こ・で、ヒントをもらうために「英語上達完全マップ」を紐解いたわけです。
ここからは、実際に「英語上達完全マップ」を読了してみて僕が得た答えと、本自体のレビュー&感想を絡めつつ、話を進めていきたいと思います。
英語上達完全マップを生んだ森沢氏の想い
本書の冒頭に以下のような部分があります。
英語を身につける上で唯一運、不運に左右されるのが、効果的なメソッドを見つけられるかどうかということです。運が良ければ袋小路からの出口が見つかります。英語が身についた人たちはこの幸運に恵まれた人たちです。
しかし確率的には脱出口が見つからずここで力尽きてしまう人の方がずっと多いに違いありません。(中略)近年国内だけで英語をものにした方たちが多くの優れたノウハウ本を書かれていますが、私自身を含めて学習上の基本的な方法は奇妙なほど似通っています。
反対に努力しているが英語が身につかない人たちはこうしたポイントを押さえずに上昇気流に乗れない、漏電的な学習をしているものです。
「英語上達完全マップ」32~34ページ
この本の背景には、こうした英語学習者の現状に対する森沢氏の問題意識があり、それを解決したいという想いが「英語上達完全マップ」を生んだのだと僕は捉えています。
確かに僕自身も、高校生のときに帰国子女の女の子との出会いがあり、彼女に「正しい英語学習のルート」を教えてもらえたからこそ、今の自分が英語力があるのだと思います。
「どんな学習法に出会うか」は本当に重要な要素です。
その意味で、英語学習の早い段階で「英語上達完全マップ」に出会えた人は幸運です。この本に書いてある方法を地道にコツコツ継続することができれば、まず間違いなく英語力は向上すると思います。(まぁ、「地道にコツコツ継続することができれば」という部分が意外に曲者だったりしますけどね・・・苦笑)
英語力を高めるための最も効率的な方法
森沢氏の主張は意外にシンプルです。簡単にまとめると、英語力を高めるために必要なのは以下の3つということになります。
①文法・構文・語彙などを知識として学ぶ
②学んだ知識を使うための回路を作る
③どんどんアウトプットして①と②のクオリティを上げていく。
言われてみれば当たり前のことかもしれませんが、意外に②の「回路を作る」という視点を持っている人は少ないのではないでしょうか。いくら英語についての知識をもっていても、それを使うための『回路』が頭の中に設置されていなければ、思うように英語を使うことはできません。「知識をインプットするための学習」と「英語を使うための回路を構築するための学習」は別物であるということを理解する必要があるのです。
ちなみに、「英語回路」について森沢氏は次のように言っています。
英語回路とは要するに英語を言語として瞬時に処理する能力です。これは反射的に英作文すること=英語を話すことに使われるのではなく、英語を聴いて理解したり(リスニング)、日本語に訳さずにスピーディーに英文を読む(速読)上でも絶対に必要な能力です。
実用のための英語の効率的学習とは知識の枠をどんどん広げつつ、速やかに回路化していくという鬼ごっこのような作業です。
「英語上達完全マップ」46ページ
森沢氏が鬼ごっこと表現したこのプロセスこそが、英語そのものだと言っても差し支えないでしょう。
音読と瞬間英作文
ここまでで英語学習の道のりについてざっくりと理解することができました。
知識のインプット→回路作り→アウトプットという流れですね。
それでは、具体的に「どんな学習法」を使ってこれらの道のりを歩んでいけばいいのでしょうか?
この問いに対する森沢氏の答えは、「音読」と「瞬間英作文」です。
この2つのトレーニングをメインとして英語力を高めていくというのが英語上達完全マップのコンセプトであり、森沢氏の英語指導の核なのだと僕は認識しています。
では、少し視点を変えて、森沢氏のTOEICに対する考え方を見てみましょう。
本書56ページに以下のような言葉があります。
私の主宰する教室では、TOEICのスコアを上げることを当面の目標にする人に対しても、ほとんどTOEIC用の教材は用いません。これを最初怪訝に思う人もいます。それに対しては、「英語力が上がれば自然とスコアも上がりますから、英語力をつける学習・トレーニングをしましょう」と答えるだけです。
「英語上達完全マップ」56ページ
つまり、「英語力を上げることに集中すれば、TOEICに特化した学習をする必要はない」と森沢氏は言っているわけです。
したがって、この記事の最初でお話した僕の問題意識、
TOEICをサクッと卒業する(=自分の目標スコアを達成する)ためには、TOEICのための学習だけにフォーカスすべきか?もしくはTOEICに特化せず、英語力高めるというスタンスで学習したほうが結果として卒業スピードが早まるのか?
これに対する森沢氏の答えは、完全に前者だということです。僕の考えは後者ですから、見事にバッティングしていますね(笑)「英語完全上達マップ」に大きな影響を受けておきながら、この部分について僕は森沢氏と真逆の意見を持っていたようです。
ただ、僕は僕なりの考え方でやってきて、ある程度の結果を出せているわけなので、決してどちらが正しくて、どちらが間違っているということはないと思います。
要は「人による」ということなのでしょう。
僕みたいにTOEICのテーマそのものである「ビジネス」に興味がある人は、TOEICの学習自体に楽しく取り組めるはずです。しかし、全く興味がない人にとっては苦痛でしかない。そういう人に対して、「TOEICスコアを上げたいならTOEICにフォーカスしてください!」と言い放つのは正しくはないと思うのです。相手のことを良く理解して、相手に合ったアドバイスを提供する。その意識が必要なのだと感じました。
大切なのはバランス
「TOEICにフォーカスする割合」と「英語力そのものを上げる学習にフォーカスする割合」。この2つの割合の最適な比率は、それこそ英語学習者の数だけあるのだと思います。
よくよく思い返してみると、僕自身だってTOEICだけに一心不乱になっていたわけではなく、実は息抜きで洋楽をたくさん聞いたり、洋楽の歌詞を和訳してリンキングや音の欠落を調べたり、実際に自分で洋楽を歌ってみたりなど、TOEIC以外のこともたくさんやってきた気もします。
やっぱり大切なのはバランスですね。大事なことに気づきました。
Q:TOEICをサクッと卒業する(=自分の目標スコアを達成する)ためには、TOEICのための学習だけにフォーカスすべきか?もしくはTOEICに特化せず、英語力高めるというスタンスで学習したほうが結果として卒業スピードが早まるのか?
A:人それぞれ違う。大事なのはバランス。
これにて僕の一応僕の問題意識は解消しました。
英語上達完全マップはたくさんの成功者を輩出している
ネット上を眺めてみると、「英語上達完全マップを実際にやってみた」的なサイトがたくさん見つかります。それらのサイトのオーナーのほとんどが、実際に英語上達完全マップを使って高い英語力を獲得されています。そうした人々によって「英語上達完全マップ」の正しさが証明されているわけです。
ただ、この本は「誰でも簡単に」取り組めるものではないことだけは忘れてはいけません。森沢氏は本の中の要所要所で以下のようなことを述べています。
私のところに学習法の相談に来た初心者レベルの人に、いきなり、スキミングの方法を教えるよう頼まれて驚いたことがあります。TOEIC対策本で、TOEICのリーディング問題にはスキミングが有効だと知ったようです。
残念ながら、速読もスキミングも、それだけを個別に習得することはできません。そうした技術は正確な読解を土台としており、あくまでもその延長線上にあるもの、派生的なものだからです。
「英語上達完全マップ」140ページ
英語の基本は音ですから、発音をあまり無視すると体質改善もうまくいきません。ひどいカタカナ・ローマ字読みなどの癖のある人は、発音の本を通読し、音読の最初のテキストは音声素材付きのものを使って、最低限の基本を身につけてください。
「英語上達完全マップ」236ページ
このように、実は森沢氏はサラッとキツイことを言っています。高い英語力はあくまで地道に構築した基礎の上に成り立つものなのです。
僕の大きな影響を与えた2つの言葉
この本を改めて読んでみて、たくさんの気づきを得ることができました。やっぱりすごい本です。しかも、読みやすい。文章のリズム感が良いですし、たまに自虐ネタが盛り込まれており、普通におもしろい本です。その意味で、ハードな英語学習の息抜きがてら読んでもいい本かもしれません。おすすめです。
最後に余談を少し。
何年も前に初めて「英語上達完全マップ」を読んだときから今日に至るまで、僕の英語学習のモチベーションになり続けてくれている森沢氏の言葉が2つあります。どちらも少し長めの言葉ですが、それらを最後に引用させて頂き、この記事を終えたいと思います。
TOEICのスコアは990点という上限があるため、高い英語力を持つ学習者間の力量差を示すこともできません。実際にはかなり力量の差がありながら、スコア上は同列になってしまうということが起こり得ます。
とは言え、900過ぎ位まではTOEICの英語力(厳密には基底能力)の測定精度は十分に信頼に足り得るものですから、そのレベル以前の学習者は物差しとして大いに活用すべきです。
ただ、900点台の半ば近くになった時点では、それ以降の英語力の伸びに対する尺度をTOEICに求めないことです。
英語の達人を目指して情熱を燃やす高レベルの学習者の中には、TOEICの満点近くに達人レベルに達する臨界点があると考えている人もあるようですが、求めるものはそこにはありません。
永らく学習期における道しるべになってくれたTOEICに別れを告げ、新たな、そして究極の尺度を使う時です。このレベルに達した学習者の、最後の尺度は、自分の満足感、実感にほかなりません。
「英語上達完全マップ」60ページ
精読と隣接するトレーニングが速読・多読ですが、精読を熱心にやりながら速読への移行がうまくいかない学習者が多いものです。精読をある程度正確な読解の基礎を身につけたら、速読・多読へ移るか、並行して行うのが、実用に足るリーディング能力を培う方法です。
こうした学習を続けていると、ある時点で精読と速読が融合し、速く楽にかつ正確に英文を読む、いわば精速読ができるようになります。
この精速読こそが学習者が1日も早く獲得したい能力なのです。
精速読ができるようになると、英語の本、雑誌、新聞などを読むことはもはや学習・トレーニングではなく楽しみになります。
「英語上達完全マップ」140ページ
これからもコツコツと質の高い英語を身につけてまいりましょう。
それでは、最後までお読み頂きありがとうございました!
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